2021年9月27日月曜日

環境省 イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標を策定しました (1)

  • 本年(2021年)8月、環境省は、「イヌワシ保護増殖事業計画」(環境省・農林水産省1996)に基づき、イヌワシの生息地の拡大・改善につながる取組が全国各地で行われることを促すため、「イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標」(以下イヌワシ全体目標)を策定したことを報道発表しました。
  • イヌワシ全体目標は、下記の解析結果に基づいています。
    • 生息適地モデルを用いた生息適地評価
    • 個体群存続可能性分析(PVA)
  • イヌワシ全体目標では地域ごとの目標数値を示しており、新潟県は、つがい数40、繁殖成功率36.36となっていました。
  • 新潟県のつがい数は、50前後(小島1992)から35前後(増川2011)に減少しました。近年は、回復したつがい数を消滅したつがいが上回り、35を下回っている可能性があります。一方、新潟県の繁殖成功率は、0.632(小島1992)から0.392(増川2011)に低下しました。近年の繁殖成功率はイヌワシ全体目標値を上回っているものの、つがい数を維持するまでには至っていません。
  • 次回は新潟県の現況をふまえた目標値とイヌワシ全体目標に望むことについて投稿する予定です。

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