- 2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けて国産木質燃料の利用に期待がかかっています。
- しかし、林野庁の統計データによると、2024年における木質ペレットの国内生産量は10年ぶりに減少しました。
- 2014年までは50 %を越えていた自給率も2.4 %に低下しています。
- 日本は古来より輪伐方式の萌芽再生林(いわゆる薪炭林)という持続可能な林業を編み出して燃料を自給してきました。
- 戦争特需やパルプ生産などによるオーバーユースがたたって持続可能性に黄色信号が灯りましたが、1980~1990年頃には自然の力で回復し、再利用が可能になっていたと考えられます。
- しかし、タイミングを合わせたように、主に奥山林を対象としていた天然林保護運動が薪炭林も含めるものに変容し、再利用を阻む一因になりました。
- 今では萌芽再生の可能な期間を過ぎてしまった天然林が多くなり、幹が太り過ぎて伐採効率も低下したため、木質ペレットの生産も薪炭林の再利用も簡単ではありません。
- この間に、カナダの原生林や、ベトナムの再生困難なほど短い伐採サイクルで生産された木質ペレットが大量輸入されているうたがいがもたれています。
- 日本と木材輸入国双方の持続可能な林業を実現し、カーボンニュートラルに貢献するためには、森林生態学の専門知識に基づいた林業政策が必要です。また、専門家や行政だけでなく、バイオマス発電企業、木材商社、自然保護団体、そして国民が将来に対する責任を分かち合って行く必要があるのではないでしょうか。
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2025年9月25日木曜日
木質ペレットの国内生産量が10年ぶりに減少!自給率も続落!
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