2018年4月21日土曜日

2018 スカイランニング日本選手権 粟ヶ岳バーチカルキロメーター開催。次回大会に向けて保全対策を提案!

  • 4月21日、”2018 スカイランニング日本選手権 粟ヶ岳バーチカルキロメーター(Mt. AWA VERTICAL KILOMETER)”が予定どおり開催されました。なお、新潟県イヌワシ保全研究会(以下本会)会員の事前調査により、大会コース近くのイヌワシは、今年は繁殖していないことが示唆されていました。
  • 大会に先立つ2月27日、本会と実行委員会との間で意見交換会がありました。本会からの指導および実行委員会の自主的な提案をふまえて、レース撮影用のドローンの禁止、蛍光色や鳴り物応援の自粛、違反者の失格措置、イヌワシの異常行動が確認された場合のレース中止の検討、実行委員会によるイヌワシ啓発活動を含む保全対策が採られることとなりました。また、三条市が林業に力を入れていることをふまえて、本会は、イヌワシの採食行動を妨げている密生した人工林等の伐採を提案しました。
  • レース中のイヌワシをモニタリングした結果、それまでとは行動圏および行動内容が異なっており、仮にイヌワシの繁殖中にレースが開催されていた場合、繁殖失敗やイヌワシの営巣場所の放棄につながる重大な影響が懸念されました。また、一般応援者によるドローンの使用等、保全対策を徹底することの難しさも浮き彫りになりました。
  • 一方、実行委員長(佐藤卓之県議)をはじめとする地域の方々からは、大会を契機に、地域の林業振興とイヌワシとの共存をはかろうとする動きも出始めています。
  • 本会としては、環境影響緩和策の基本(回避→低減→代償)をふまえつつ、地域振興の熱い思いに応えるため、次回大会に向けた提案を行っています。
  • 大会コースの変更(回避)→大会開催時期の変更(低減)→区域を定めた林業振興によるイヌワシ採食地の拡大(代償)。

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